令和6年度 甲斐たいむ

1年次甲斐たいむ「プチ探究」

 5月15日の1年次「甲斐たいむ」は、「プチ探究」を行いました。

 まず、生徒自身が興味・関心のある記事をいくつか調べ、その内容と関連した課題を見つける活動をしました。その後、グループを作り、自分の調べたことを共有しました。この活動を通して、自分の興味・関心を新しく見つけた生徒や再発見した生徒が多く見受けられました。

【生徒の感想】

・自分の強みを仕事にしている人の記事を読んで、将来のことをより詳しく考えるいい機会になった。

・人それぞれ興味があって、自分はあまり興味が無かった分野のことも知ることもでき、新たな興味が湧いた。視野を広くして様々な分野から自分の本当に興味があることを見つけていきたい。

・色んな記事を読んだり、グループの人の話を聞いたりして、様々なジャンルの課題解決に動いている人の考えを知ることができ、勉強になった。課題の見つけ方や解決方法などを今後の探究活動に生かしていきたい。

 

 次回は、実際に様々な地域の課題解決に取り組んでいる外部の先生方をお招きし、設立の目的や活動内容のお話をいただきます。今後の探究活動の一助にしてほしいと思います。

2年次甲斐たいむ「個人探究②」

 5月15日(水)の2年次甲斐たいむは、個人探究。前回考えた「テーマ」に関する情報収集を行いました。

 

 図書館の本や辞典を利用したり、インターネットを駆使したり、情報を吟味しながら調べを深めています。

 

 次回は、集めた情報を整理・分析し、自分なりの結論を導き出します。どんな個人探究になるか、楽しみです。

1年次「甲斐たいむ」探究ガイダンス

 5月1日の1年次の「甲斐たいむ」は、まちづくりスポット仙台の玉田氏を講師としてお招きして「探究ガイダンス」を行いました。

 「総合的な探究の時間」は自分の好きなこと、大切にしていることを生かして、世の中の課題解決を考える時間であることをお話いただき、次に玉田さんが最近取り組んでいる「探究」テーマについてお話いただきました。

 大切なことは解決に向けて考え行動するという思考のプロセスを身に付けることで、テーマが自分の在り方生き方と結び付いていれば、どんなことでも「探究」できるということを学びました。具体的な取組事例を挙げながらお話いただき、「探究」のイメージが変わったという生徒が多くいました。

 

 また、情報収集の際は、ネットや本の情報だけでなく、実際に話を聞きに行くなどして足で情報を得る方が身近な気づきが得られるためよりよい探究になるとアドバイスをいただきました。

 

<生徒の感想>

・印象に残った言葉が2つあります。1つ目は時間はつくるものということです。2つ目は探究の解決ができなくとも、解決に向けて行動するということが大切だということです。経験は財産ということを知り、もっと経験を積みたいです。

・探究の時間に苦手意識があったのですが、日常の些細な気付きや自分の趣味から探究を広げられると知り、考え方が変わりました。

・私は「甲斐たいむ」や「SDGs」に対して漠然としたイメージしか持っていませんでしたが、講演を聞いて、日常から接続すればいいこと、大切なことはプロセスだということを知りました。

・これから自分がどう生きていくのか、自分探しを兼ねているのが「甲斐たいむ」だとわかりました。

・私はこの授業のイメージが湧きませんでしたが、「社会人の営み」と聞いて、進路につながる大事な学習で、社会人の予備体験みたいなものだとわかりました。

・自分の趣味が探究につながることに驚きました。テーマを決めるときには身近な課題を見つけたいです。

・人との交流でたくさんの学びや気付きがあることを知り、いろいろな体験に自分から取り組んでいくべきだと思いました。

 

 これから、実際に探究サイクルを回していくことになります。今回のお話を生かし、よりよい探究活動ができることを期待します。

 ご協力いただきました、まちづくりスポット仙台の玉田様、ありがとうございました。

2年次甲斐たいむ「研究とは何か」講演会

 4月27日、2年次「甲斐たいむ」は、石巻専修大学、宮城学院女子大学、東北福祉大学より講師の先生方をお招きし、「研究とは何か」講演会を実施しました。

 はじめに、石巻専修大学の三木先生から、「研究事始め」と題して、研究を始めるにあたって必要なことなどを説明していただきました。その後、各教室に分かれ、講師の先生方が研究されている分野について具体的なお話を伺いました。大学の先生方からのお話は、生徒一人一人の興味関心を引き出す、大変興味深いものでした。今後行う「分野別課題研究」へとつながるヒントを得られた生徒が、数多くいました。

 

<生徒の感想>

 今日の講話で、テーマ設定から最後までで初めて「研究」になるということを知った。テーマに具体性がないと、結局自分が求めていたものは何なのかを理解できなくなってしまう。なので、「○○において△△を実現する□□技術を提案する」のようにテーマ設定をし、何について自分は研究するのかより具体的に示したいと思う。

 また、研究は「しっかり実施するものが可能なもの」、「興味深く面白いもの(自分にとって)」、「オリジナリティがあるもの」、「倫理性があるもの」、「社会的に重要であるもの」が必要条件となる。特に「倫理性」とは、人の約束ごとのようなもので、自分で倫理性があるのかはわからないから、先生や他の班の人にチェックをしてもらうなどしていきたいと思う。

 今日気付けたいろいろな「研究」についてのことを忘れずに、個人探究、グループ研究をしていきたい。

 

 研究は、調査したことを淡々と整理するのではなく、メカニズムを推測するなど、一歩先のテーマについて調べることであるとわかった。世の中ではどこまでが知られていて、どこからは知られていないかなどの知識が必要で、データなどを集める時の行動力、自分が調べたいと思っていることから逸れた時に修正する判断力も必要なのがわかった。研究したことをまとめる時には、全否定、全肯定する言葉を使わずにまとめたい。研究する際には、研究倫理を守りながら進めていきたい。

 

 研究するには基礎知識が必要なので、一つの教科だけでなくいろいろな教科を勉強するようにしたいと思った。研究のタイトルを決めるときには、自分にだけ伝わる言葉を使わないで、「何を」、「どこから」、「どこまで」、「どうするか」がわかるようにしたい。

 

 今回の講話でわかったことは、テーマをより深く考えて決めることで、自分が問いを立てたときに、調査を具体的に行うことができたり、実践できるものの範囲が広がったりすることです。自分は今、音楽に関連するテーマと問いを立ててまとめるつもりですが、テーマが少し抽象的な部分があったので、もう一度テーマを見直し、具体的かつ定義づけをしっかりした上でのテーマを立てたいと思います。そうすることで、問いも今よりも明確なものになるはずなので、そのような観点からもテーマ決めというのを大切にしていくべきだと思いました。この分野別課題研究は自分の進路に大きく関わってくるものの一つだと思うので、次回の活動も楽しみながら真剣に取り組んでいきたいです。

 

 今日の講話を聞いて、小児看護や幼児教育などの子どもに関する職業にとても興味を持つことができた。子どもの成長には周りの環境がとても重要で、その環境を作っていくためには大人が親身になって向き合っていくことが大切だとわかった。

 それから、幼児の世界は小さな「なぜ?」から始まり、その「なぜ?」が研究の第一歩になるという話を聞いて、自分も幼児のように周りにある疑問に注目して探究していこうと思った。そして、その疑問を解決していくために、基礎知識を増やしていきたい。この探究で得たものをこれからの進路に活かしていけるように積極的に行動して、自分でしっかり満足できるような研究をしていきたい。自分の将来についても深く考えて頑張っていきたい。

 

 三つの講話で、研究の意味から実際の研究までたくさんの学びがあった。一つ目の講話で、私は、興味を持ったものについて深く知り、自分の疑問を解決することが研究だと思っていたため、「知りたいことが研究することになるのではない」という話にとても驚いた。また、テーマ設定では、対象を絞って壮大なテーマにしないようにすること、たとえば高校生のアルバイト率についてのテーマだった場合、「なぜお金を稼ぎたいのか」、「仕事をすることで人は変わるのか」など、テーマを別の視点から見直すことが大切だと知った。

 

 単に「探究(研究)活動」といっても、ただ自分の知りたいことやわからないことを闇雲に考えてテーマを設定すれば良いのではなく、後からの自分が苦労しないテーマかどうかや、既に自分の知らないところで探究のほとんどが進められているテーマかどうかなど、そのテーマや関連する分野について事前に十分に調査をしておく必要があることを知りました。また、探究の中で行ったアンケート調査などのデータをうまく活用できないと、学問的な研究には繋がらないため、行う調査方法もよく吟味していかないといけないことを学びました。このような事前調査やデータの取り扱いによって、探究の精度や評価も変わってくると気づいたので、自分の探究の際にどちらも忘れないように取り入れたいです。研究の第一歩は、日常に潜んでいる「なぜ?」や「当たり前」を問うことから始まると教えていただいたので、普段の学習の範囲に囚われず、様々な分野に目を向けてから、一つ一つの「疑問」を大切にしながら慎重にテーマを選んでいきたいです。また、学問分野を限定し、より専門的な探究にできるようにしていきたいです。

 次回からいよいよ個人探究が本格化します。今回学んだことを活かし、試行錯誤しながら取り組んでいきましょう!

 お忙しい中貴重なお話をいただきました石巻専修大学、宮城学院女子大学、東北福祉大学の先生方に心より感謝申し上げます。

1、3年次甲斐たいむ「分野別課題研究ポスター発表会」

 4月27日の「甲斐たいむ」は、3年次生が1年次生に分野別課題研究ポスター発表会を行いました。1年次生が、3年次生が1年間をかけて研究してまとめたテーマやその研究方法を知るための「課題研究見学会」です。また、当日は3年次の発表を保護者にも参観していただきました。

 1年次生は、これまで「甲斐たいむ」で「探究とは何か」や「SDGsを知ろう」という話を受け、今回3年次の発表を聞いたことで、探究活動イメージがついたようでした。

 3年次の先輩方の発表を、今後の活動に生かしてほしいと思います。

【1年次の生徒の感想】

・ためになる知識も多く、わかりやすくまとめてあるので、理解に苦しむことなく聞くことができました。3年生の発表を参考に、これからの探究を考えていきたいです。

・結果がすべていいものになるとは限らないということがよくわかりました。そのときの結果をどのようにまとめていくのかを考えていかなければいけないと感じました。

・先輩方の発表を聞いて、自分がどんなことを探究したいのか、イメージがつきました。自分も聞いている人が驚くような発表をしたいと思いました。

 

 1年次生に発表をした3年次生は次のように振り返りをしていました。

・聞き手の反応を意識することができた。
・前回よりも落ち着いて発表することができた。
・質問への回答を用意していたため、同じような質問にスムーズに回答できた。
・声のトーンや姿勢、目線にも気を遣った。


 今回のポスター発表は、3月に発表したということもあり、その時の反省を生かして、聴衆である1年次の様子をしっかりと見ながら説明する姿が多く見られ、余裕のある発表でした。
 発表を終えた3年次生は、課題研究論文の作成を行い、当日の活動を終えました。


 3年次生は、課題研究やポスター発表を通して身に付けた力を、これからは普段の生活や授業、受験などで発揮してください。このことを意識して学校生活を送りましょう。